今注目すべき音声検索の5つのトレンド – 5 voice search trends to look out for

AlgoliaでVoice Con Japan 2020のスポンサーを予定(CTO Conference 2020 Springも同様に…)していたのですが、COVID19の為…ということで、音声検索は日本でも今後ホットな話題になっていきそうですので、最近のトレンドをチェックする上で参考になりそうな、AlgoliaのVoice Search担当のDustin Coatesによる 5 voice search trends to look out for というブログ記事を翻訳しました。


何年にも渡って人々は、音声検索が他のすべての検索を短期間のうちに凌駕するという大々的な予測をしてきました。しかし、舞い上がったホコリが落ち着いてみると、予測よりもよりなだらかな成長をしてきたことが見て取れます。そして、未だに多くの人々が音声検索に引き寄せられており、voice-firstなデバイスおよびGoogle Home, Alexa, Siriのようなバーチャルアシスタントは多くの家庭において主要な家電と言えるような状況になってきています。音声検索が検索の進化において重要な役割を果たしているのは明らかであり、より多くのコンシューマーが音声検索に親しんでいくことによってそれはグロースしていきます。

一方で、この変化は既存のサイトやビジネスに音声検索によってどのような影響をもたらすのか疑問を抱かせている、とも言えるでしょう。どの音声検索トレンドが現在ここにあるのか?何が音声検索におけるリアリティなのか?音声検索は今後どのようになっていくのか?

音声検索の簡単な振り返り – A brief history of voice search

音声に関連する初期の技術から遡りながら今日の音声検索をみていきましょう。

音声認識 – Voice recognition

音声認識は1950年代にベル研究所によって開発されたソフトウェアでベーシックな数字を認識できるところからはじまりました。そこから、70年代のアメリカ国防省のDARPA SURプロジェクト、80年代のマルコフモデルの開発、そして90年代の高速なマイクロプロセッサーの出現といった、イノベーションと改良が続いていきます。

その後Googleが、”Google Voice Search“というスマートフォンアプリを開発しました。これはプロセッシングを行うのにクラウド・データセンターを活用するという意味で画期的なものでした。その後の数年間にGoogleは革新を続け、大量のHuman Speechおよびトレーニングデータを利用してソフトウェアをfine-tuneし続けてきました。

インタラクティブな音声応答 – Interactive voice response

Voice-firstなテクノロジーは音声を通じて人間とコンピューターのやりとりを可能にしましたが、初期のInteractive Voice Response (IVR) デバイスがこれを最初に行いました。今日ではモダンなIVRとのユーザーのやりとりは自動的にユーザーの選択が音声もしくはキーパッドによって行われるといったようなコールセンターを通じて行われています。このテクノロジーはコールセンター業務の効率化のために音声を合成するといった目的で60年代に開発されたものですが、VoiceとWebがインターネットによって接続されるようになってから、より注目を集めるようになりました。

これらの技術が、今日の音声認識および音声検索技術に関する技術の基礎を築いたということができるでしょう。

Where is voice search now?

2014年にAndrew Ngはインタビューにおいて”5年間のうちに少なくとも50%の検索は画像もしくは音声によって行われるようになるでしょう”と予測しました

さて、5年を経過した今、音声検索はどのように予測まで積み上げられているでしょうか?

エビデンスによると、音声および画像検索はまだ50%には及んでいませんが、沢山のエキサイティングなリサーチが強力な音声検索およびいかにユーザーが音声検索を日々の生活にそれを取り込んでいるかといったことを示しています。

For users:

For companies:

5 voice search trends

しかし、実際のところ、このような最新のスタッツは何を意味するのでしょうか?どのトレンドをビジネスおよびユーザーは注目すべきなのでしょうか?あまりこの分野に馴染みのない人向けには: 

1. People are becoming more comfortable with voice search – より音声検索に親しみを持つように

音声検索の成長が安定し、計測され、そして控えめな数値が出ているものの、ユーザーはVoice-firstなデバイスとその機能を日々の生活に明らかに取り入れるようになってきています。そして、音声検索における快適さは検索行動の変化を意味します。実際のところ、71%のユーザーはキーボードを使うよりも音声検索を好みます。他の調査では40%のミレニアル世代は商品を購入する前に音声検索をしていることがわかっています。これらの統計は、”people are ready for Voice Search”と示していると言えるのではないでしょうか。

2. Keyword-focused search is becoming less popular – キーボードにフォーカスした検索は下火に

何年もの間、ウェブサイトにおける検索もしくはGoogleでの検索といったようなものは検索バーにいくつかのキーワードを入力することを意味していました。最近では、モダンなインターネットユーザーはそういったトラディショナルな方法からより対話型なクエリへを移行してきています。

ユーザーがVoice-enabledなデバイスやアシスタントに語りかける際は、以前のような複数のキーワードを分割するような形ではなく、自然な口語を使う傾向にあります。事実70%のGoogle Assistantへのクエリは自然言語です。これはクエリに、フレーズや完全な文章による質問、そして自然言語においえる一般的な文字列といったものがより含まれるようになることを意味します。

3. Users have higher expectations – ユーザーの期待値が上昇

メジャーなプレイヤーであるGoogle、YouTube、そしてその他の主要なウェブサイトにおける検索とスピードと適合性はWeb全体に対する関心度合いを高めていると言えます。ユーザー達は現在、早く、適合性が高く、パーソナライズされた結果をすべてのクエリに求めています。それゆえ、ユーザーが音声検索をした際の期待値は申し分のないレベル、ということになります。

残念ながら、そのような高い期待値にも関わらず、音声検索における最大のペインポイントはクエリに対して正確な回答が出来ないことにあります。ユーザーの期待値はすぐに下がることはないでしょうから、音声検索においては従来のトラディショナルなテキストベースの検索方法と同レベルのスピード適合性を実現することが最も重要になります。

4. Websites and and site contents are being optimized for voice search – ウェブサイトおよびコンテンツの音声検索への最適化

多くの企業では既に音声検索に関する最適化に投資をしています。しかし、残念ながら一部では、音声に関連するSEOの向上もしくは特定の音声検索スキルのプログラミングに戦略が偏重してしまっているようです。

実際のところ、音声検索に関する準備はそれ以上のことであると言えます。まずサイト検索とコンテンツが自然言語によるリクエストが関連付けできるように、顧客のニーズを理解し優先順位付けする必要があります。つまり企業は彼ら自身のウェブサイトおよびアプリで素晴らしい検索体験を提供することの優先度を上げる必要がある、ということです。

5. Voice search is spreading to brick and mortar stores – 実店舗でも音声検索が拡大

音声検索はパーソナルなデバイスだけの為のものではありません; 沢山の実店舗でも同様に活用が可能です。例えばブリックアンドモルタル(レンガ造りの実店舗を持つような業態)なストアに配置してある音声対応キオスクなどのデバイスを使って顧客が商品を探しやすくすることで顧客の実生活体験が向上することを保証できます。

The future of the use of voice search

音声検索のケーパビリティが拡大し続けると、顧客がニーズを表現する方法と企業がそれらのニーズを満たす方法が変わってきます。音声検索が将来発展していく方法のいくつかには以下が含まれるでしょう:

  • Voice search will be even more proactive 音声検索はよりプロアクティブに

時が経つにつれて、音声検索デバイスはユーザーが検索をする前からユーザーが何を探しているか理解し始めるでしょう。AI機能によって、検索システムは顧客の好みを学習し、それに関連する場所、天気といった適合性のあるコンテキストの元で紐付けを行うようになるでしょう。これによってもっとも価値があるプロダクトやコンテンツをユーザーに提案することが出来るようになります。

  • Voice search will be shaped by how fully customers and companies invest in it 音声検索は顧客と企業がどれだけ投資するかによって形作られる

究極的には、音声検索はユーザーがどのように生活の中にそれを組み込むか選択することによってドライブされ続けられるでしょう。強力な採択に基づくと、自動音声認識(ASR)と自然言語処理(NLP)にユーザーが価値を見出すことは明らかです。このようなbuy-inが継続すると、企業は投資、改善そして技術の提供を行うインセンティブを得るようになっていきます。

同様に、音声検索の未来は企業がどれだけそれを徹底的に採用していくかに依存します。十分なリソースを投入し、仮想アシスタントをサイトやアプリに統合し、アシスタントエコシステムを相互運用可能にし、独自のアシスタントを構築することを選択することも出来ますし、かんたんにモバイルアプリにマイクをつけたり、既存のアシスタントに接続するといった選択をすることも出来ます。

  • Voice search will help make common tasks easier 音声検索は共通タスクを簡単にする

人々がAlexa、テレビ、携帯電話、そしてコンピューターに対して公共の場でいつもと同じように語りかけることがより快適になると、より日常的な”human”もしくは反復的なタスクはコンピューターが取って代わることができるようになります。これはモバイルバンキングが実際に銀行にいって預金をしていたことをリプレイスしたことと似ています。ホームデバイスは既に部屋の温度を上げ下げしたり、電気を付けたり、キッチンのアプライアンスを起動させたりといったタスクをこなすようになってきています。このような機能は継続して拡張していきます。

  • Voice search will have uses no one has even explored yet! 音声検索にはまだ知られていないような活用方法がある!

当然、まだ考えられてもいないような音声検索の機能は存在します。ホームセンターにいって、レコメンデーションを受け取り、全ての商品を音声検索を通じて探すことを想像してみてください。同様に、イベントやアトラクションのチケットは音声アプリケーションを使って簡単に購入することができるかもしれません。テクノロジーがユーザーの期待値をキャッチアップした時が、音声検索の限界と言えるかもしれません。

Is voice search part of your search strategy?

音声検索はまさにココにあります。改めて音声検索はよく最適化された直感されたサイト検索の優れた戦略の一部である、ということをご認識ください。

音声検索における将来への準備に関するより詳細に関しましては、私達の電子書籍である “The Next Tech Revolution Will Be Spoken” をご覧ください。

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