マーケットプレイスの検索: ロバストなユーザー体験を構築するための3つのチャレンジ

こちらはAlgoliaのLouise Vollaireが書いた Marketplace search: 3 challenges to building a robust user experience の翻訳記事になります。


今日のマーケットプレイスにおいては、他社との差別化が重要であることは皆様ご認識のことかと思います。サイト上でのユーザー体験は競合他社との差別化を図るための主な方法の一つです — その中で検索およびブラウジングはクリティカルなレバーであるといえるでしょう。

しかし、検索を最大限に活用するにはチャレンジが存在します; マーケットプレイスは特徴的なプラットフォームであると言え、そのため技術的な投資は賢く行うように考える必要があります。まず第一に、検索ツールは必要に応じてスケールアップしたり、ダウンしたりといった柔軟性を持つ必要があります。2つ目に、エンジニアリングのリソースは往々にして常に限られているため、それを賢く活用する必要があります。3つ目として、検索ツールは技術者ではないメンバーも最適化を施すことができ、最高の結果を出せるように、ユーザーフレンドリーである必要があります。

スケーラビリティと柔軟性の最適化

ブラジルのtech企業であるZoomは、競合企業であるBuscapéを買収した際、検索の機能拡充が必要な事態に直面しました。急速な成長はより多くの訪問者、より多く運用の要件、そして、より多くのビジネス機会を意味します — しかし、既存顧客を失わないようにするため、その変更は素早く迅速に行われなければなりませんでした。

Zoomは比較ショッピングのマーケットプレイスですが、300のセラーおよび3000万以上のプロダクトを取り扱い、月間で9000万人の訪問者に対してサービスを提供しています。これらのお客様に満足していただくためには、Zoomはリテールのセラーおよびバイヤーの両方にシームレスに対応していく必要があります。Algoliaは大規模かつ大量のデータの処理をフレキシブルに行うことに多くの実績があり、ピーク時であってもチームがビジネスの目的を満たすことができるようにカスタマイズすることが可能なソリューションです。例えば、Algoliaはより良い結果をマーチャントとバイヤーにもたらすというZoomのゴールに合わせて、カテゴリーや製品機能に合わせて検索体験をカスタマイズすることを可能にしました。また、現在Zoomは、AlgoliaのAPIを活用することで、適合度の高い検索結果をクイックに実現するために製品の属性を調整する機能を持ち合わせています。

Algoliaはまた、ビジネスユーザーがAnalyticsダッシュボードを使ってトップの検索結果を簡単に評価してオプティマイズすることを可能にします。これによってZoomにおけるnew(買収されたチーム)とexisting(元々Zoomにいるチーム)の両方のチームは、企業統合時においても共通認識がとることができました。その結果、Zoomはレイテンシーの問題に対処することができ、検索結果のパフォーマンスを加速させコンバージョン率を10%も向上させました。

エンジニアリングリソースを賢く使う

企業によっては、規模の問題よりも、限られたリソースをどのように活用するのがベストなのかということが重要になる場合が多く、多くの人員を抱えなくても簡単に変更を実施することが理想的と言えるでしょう。多くの場合、エンジニアリングチームはより重要なプロジェクトにフォーカスしている傾向があり、簡単にできるはずの小さな変更であっても、結果として多くのリソースとステークホルダーを必要とするような事態が見受けられます。

ManoManoは、ヨーロッパのマーケットプレイスで、DIY用の機材を取り扱っていますが、システムの不具合をフィックスして検索を最適化しようとしたものの、目に見える形での結果を達成することができていませんでした。彼らの顧客がどのような製品を必要としているのかという点で、商品の正しい名称を知っているとは限らない中でも、スマートでクイックに目当てのものを探し出せるような検索体験が必要とされていました。

ManoManoでは、自社製の検索ツールを用いてそれを実現しようとしていましたが、検索機能を最適化するために多くの時間、知識、そして人員が必要な状況でした。一方で、ユーザー体験を向上させるために変更を施す必要がありましたが、既存ツールはManoManoにとって必要な改善を行うのに役立つようなものではありませんでした。

AlgoliaはManoManoの検索チームに柔軟でアクセスが容易なテクノロジーをもたらし、そこにはオープンソースの検索エンジンを使いこなすための何時間ものトレーニングは必要ありませんでした。ManoManoが検索体験に影響を及ぼすようなデータに関する問題を抱えていた際にそのことが明るみになりました。チームは1時間以内にその問題をFixすることができたのです — 以前であれば同じような変更を行うのに数日を要していました。

それから2週間、ManoManoは4ヶ国でAlgoliaをテストしました。結果はコンバージョン率が20%も向上したというものでした。これはリソースを効率的に使い売上を伸ばすという、ボトムライン(訳注: 決算書の一番下の行。つまり純利益)に直接影響を与える明白な成果と言えます。

検索機能のエンハンスメントやメンテナンス

検索を熟知したエンジニアリングチームの存在は素晴らしいことですが、3rdパーティーの検索ソリューションを活用する必要があるのはそれだけではありません。日々のオペレーションにおいては、技術的ではない通常はマーケティングに所属しているようなチームが、分析や検索ツールの設定にアクセスする必要性が出てきます。

そのような場合、エンジニアリングチームは変更のリクエストに対してタスクを過剰に見積もりをしてしまう傾向があり、マーケティング担当としては柔軟性や瞬時の対応力を欠いてしまうことで、重要なビジネスチャンスを逃してしまう恐れがあります。

ラテンアメリカのeコマース企業のLinioはまさにこの問題に直面していました。

Linioはラテンアメリカのコミュニティにサービスを提供するために、あらゆる価格帯で様々なプロダクトを取り扱っています。つまり、検索はこの会社の成功と顧客満足の中心にいるということです。しかし、適合度の高い検索結果はLinioにとって捕らえどころのないものでした。

Linioは3rdパーティーのパートナーに協力を仰ぎましたが、Visibilityやアルゴリズムへのアクセスが容易ではなく、困った状況でした。そんな中でトランスペアレントで簡単に使うことができるAlgoliaに目をつけたのです。

AlgoliaはLinioのチームがエンジニアの手助けを必要とせず、自ら検索機能をカスタマイズし自分たちでコントロールできる状況をもたらしました。その結果として、Algoliaのユーザーフレンドリーなアプローチは、エンジニア以外のメンバーが活気づき、より多くのビジネス機会を創出しました。例えば、マーケティングチームは新しいSKUをブーストさせたり、新しいセラーを特定したり、そして、ブランドキャンペーンのためにセラーと効率的に連絡を取り合うことができるようになりました。

インパクトのある結果をもたらす

サイト内検索の最適化において直面する課題は、取り組みべき価値のあるものです。アップサイドとしてはコンバージョン率の向上、レスポンス時間の短縮化、ビジネス機会の増加といったことが挙げられます。

それらを実現するにあたり、適切なパートナーの存在は不可欠であるといえます。Algoliaとそのマーケットプレイスにおける専門性は、イノベーティブな技術、レスポンシブで知識が豊富なサポートチーム、そしてあなたのビジネスにベストな結果をもたらすソリューションで、サイト検索におけるチャレンジの解決を手助けし、成功へと導きます。

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