ゴールドマン・サックス研究 (文春新書) [新書]

ゴールドマン・サックス研究 (文春新書)
神谷 秀樹
文藝春秋
売り上げランキング: 2969

ゴールドマン・サックス研究を読みました。
 
リーマンショックの前くらいに、トレーダーの人の慌ただしい金銭感覚の狂った日々の本とか、
オプション取引でうまいことやれば、競馬とかパチンコなんかよりも、よっぽどいい、とか、
そんな本をたくさん読みました。
六本木でチャラついてる金融産業に従事する人もたくさんみてきたし、
なんか納得いかねーよなーみたいな印象を持っていました。
 
で、自分で投機みたいな事したら、若気の至り的な部分もあって、
いろいろ痛い目にもあったりしました、と。
 
この本読んでいろいろ腹落ちしました。ウォール街の人たちの昔と今っていうか。
バンカーからトレーダーへっていう流れとか。
今じゃ強欲なヤツらがアンテナ高く、ハイエナのように世界中から的な部分も。
よく分かってなかったCDSの仕掛けとかもよくわかりました。エゲツないっす。
 
学生時代に就職活動する時に感じた違和感。
・モノ作ってる人よりモノ動かす人の方が給料がイイ(メーカーより商社)
・モノ動かしてる人よりカネ動かす人の方が給料がイイ(商社より投資銀行)
 
個人的にはモノ作ってるヤツが一番偉いに決まってんじゃんかよみたいのがあって。
その頃、これからはITが世の中の中間的な部分をぶった切って世の中変えてく、みたいな、
なんかの本か雑誌かテレビか忘れたけど、そんなのをみて、
IT業界でエンジニアやってこうとか思ったんだった。
 
この本の著者も広い視点で世の中のために、っていうとても素晴らしい事を
やってるように見えますが、それでもやっぱり感じる違和感。
なんつーか↓こっちの方が100倍カッコよく自分には見えます。 
カネは後からついてくる! 世界一の職人が教える仕事の哲学 – 岡野 雅行
 
じゃあ、自分がやってる仕事ってどうなんだろう?とか考えたりします。
#年末年始、そこら中のブログとかで振り返りとか目標のエントリが多いからかな?w
 
受託開発やってた頃は、局所的だけど、ユーザーさんの役に立ててるな感がすごいあった。
もっとスピード感もって、もっとダイレクトにフィードバックを〜って思ってインターネット企業に
転職したけれど、組織がデカくて、ユーザーのためっていうよりも、稼がなきゃ的な部分が
大きく(まぁ慈善事業やってんじゃないだからそりゃそうですよね)て、
自分が本当にやりたい事やれてるのか、なかなか疑問だったりもします。
 
借金でやりくりしてるような今みたいな世界じゃ、
これから二番底がくるし、そうなると戦争とかにも成りかねないみたいな
著者の言ってる事は非常に腹落ちする部分が大きくて、
ただ、そういう観点でみた時に、自分に出来る事ってなんだろうって考えると、
海外に出ても余裕でやってけるエンジニアになって、日本になんか持って帰って
これるくらいになんねーとなって。良い刺激になりました。
 
そうそう、こないだ大企業の人事部で働いてる高校の同級生と飲んだんだけど、
このご時世は大学生の就職とかも大変なんですよね。(自分の頃も大変でしたが。。02年入社)
ゴールドマン・サックスって言ったら、六本木ヒルズでそこだけ他とエントランスが違って
エレベーターも直通だったりする給料の良い、日本じゃ一番有名な外資系の投資銀行だと思いますが、
本当にそういう仕事するのがイイのかどうかは、この本読んでから考えてからでも遅くないかも
しれないです。数時間で読めてしまう本なので。

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