2003年05月11日

3月は大変だった。
仕事は製造の山場でクソ忙しくて、腐るほど残業した。土日出勤もした。
そんな中、週末に田舎の九州に帰ったりして。相当ハードだった。
今ようやく製造とテストの谷間くらいでつかのまの休息といった感じ。

そんな中。俺んちの愛犬チロが9日の水曜日にぶっ倒れた。
母親からメールが入って、実家に飛んで帰った。
電車の中とかまじ尋常じゃなかったけど、なんとか家にたどりついて、
対面したときはもう号泣で涙止まらなかった。

脳梗塞か、ガンかって感じらしい。
レントゲン撮って原因を特定したりすることはできるかもしんないけど、
もう高齢で(16歳)手術ができるような体力はないって獣医に言われた。
病院でゲージの中に入って、なんていう生活はさせたくなくて、
家で手厚く介護して最期まで面倒みようということになった。

昨日は会社を一日休んで看病した。もう寝たきりでたまにキャンキャンないて
水を飲ませろ!って言う。スポイトでとって飲ませてやって。
ずっと添寝して。毛づやもいいし、元気っちゃぁ元気。
でも普段大好物の肉も全然食おうとしない。

なんか俺もこんな状況で相当クラっちゃって、胃腸の具合が悪くなった。
とりあえず今日は会社行って、同僚に話して、なんかテンションあがんないまま
テストやってまた実家に帰ってきた。

帰りの電車は相当ノスタルジックだった。

犬が欲しくて欲しくてまじ嬉しかった、
はじめて家に来た時すっげぇ緊張してた、
俺が帰ると本当に嬉しそうな顔して喜んでくれた、
一生懸命教えたらお座りとお手ができるようになった、
楽しかった、毎日毎日散歩行った、メシだって毎日一緒に食った、
俺がテスト勉強してると決まって俺のフトンでわざとらしくグースカ寝てた、
女に振られて凹んでる時に一緒にいてくれた、
大学時代は毎日一緒に昼まで寝てた、
篠原家はなにかあるごとに、チロ、チロ、って、犬中心にまわってるような家。

会社入ってからも、毎週実家に帰ってくるのはチロに会いたかったから。
だんだん階段の上り下りができなくなってきたり、目が白内障で白くなってきたり、
着実に老けてきてるのは感じてた。

でもさ、やっぱ、もうまじで涙とまんねぇよ。

今はかーちゃんと二交代制みたいな感じで面倒みてる。

今もキャンキャンなくから、水やって、抱っこしてやった。そしたらまた眠りだした。

もう長くない。一応覚悟はできてる。腹はくくったつもり。

チロとめぐりあえて本当に良かった。チロがいなかったら今の俺はないと思うし、
ほんとに良かった。どう考えても一生忘れることはないし、
俺にとって生涯で一番良い時期で一番多くの時間過ごした。
パートナーであり理解者だ。
なんでも話せたし、話した。俺の秘密もたくさん握ってる。

16年っつったら犬だったら長寿に入る方だろう。
なんつーか、あんま言葉が思い浮かばないんだけど、
普通に考えたら、普通のことだし、よく長生きしたねって感じで、
笑顔で送り出してあげましょうよ、みたいな
そんな雰囲気でもいいんじゃねぇかみたいな。

でも腹の底ではそうはいかなくて、
ついにきちまったか、今はそんな感じ。

なんで神様は犬と人間の寿命をこんなに違うものにしたかね。

とりあえず今日はもう寝る。ここんとこ全然寝てねぇし。おやすみなさい。

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