昨年の12月に、入社以来丸4年間、自分の上司&メンターだった北迫さんが、Alexa Voice ServiceのSAとして異動になったことに伴ってAWSのStartup SAチームのマネージャーになりました(その時書いたブログ)。
夜間と週末に大学院に通いレポートや発表に追われる傍ら、SAとしての通常業務に加えて、マネージャーとして週、月、四半期、その他のレポート提出が重なる時など、今までに無い忙しさを経験しました。自分に負荷をかけることで成長できる部分もあると思うので、コレはコレで良い経験かなと思いますし、こういうのは筋トレと似ていて、やればやるだけコツが掴めてきてスピードが上がったり、抜くところを覚えたり出来るのだとも思いました。
この1年、何に一番苦労したかと言えば、メンバーの採用、そして育成。
日頃Startup CTOの皆さんとお話させていただく中で、誰もが口を揃えたようにおっしゃる採用の難しさ。AWSのソリューションアーキテクトとして、Startup CTOの皆さんに信頼されるTechnical Advisorに求められるものは何か?と考えた場合に、そのバーは非常に高くなってしまうのは仕方のないことかもしれませんが、それにしても↓のJob Descriptionに記述したような人物に会うことはそう簡単ではないのが現実。
Solutions Architect, Startups | Amazon.jobs (https://www.amazon.jobs/jp/jobs/735453/solutions-architect-startups)
思い起こせば、その昔、自分がStartup SAとして壁にブチ当たった時に、お客様として勉強会に登壇してもらったり、当時バリバリのStartup CTOだった塚田さん(当時はまだ髪型はモヒカンじゃなかったw)にjoinしてもらえたのは本当に大きかったし、元Startup CTOだった松尾さんには今でも何かと力になってもらっているし、そういった経験が無い自分にとってはいつまでも埋められないところ。
Startupっていう領域というか業界というか、深く携わるようになればなるほど、やっぱり特殊なのかな、という印象で。頭デッカチに”xxすべきだ!”みたいなことばっかり言っててもはじまらないし、とは言え凄い勢いでサービスが成長したりするので、スケールを見越した設計にしておかないと後で痛い目にあって、そこがボトルネックになってしまってビジネスの成長が鈍化してしまうみたいな可能性だってある。
拝見させていただくレジュメと、テクノロジーに精通しているかどうかのアセスメント、そしてインタビュー。限られた時間の中で判断しなければいけないし、AmazonにおけるHiringのプロセスは非常に良く出来ていると思う一方で、それを通過するのは相当ハードルが高い(大体の社員は入社後に”よくコレを突破して入れたな…”と思うくらい)。もちろんその時の採用枠の状況やインタビュアーとの相性やコントロールが効かないこともあるけれど、RoleやCultureに関するフィットという観点で外れることは少ないのではないかな、と。
Hiringマネージャーとしては、年初に立てた計画を遂行できるように採用を進めなければならないものの、なかなか思うように進められず、そうこうしているうちに自分自身が本当にやりたいこと(例えば技術的なキャッチアップとか)に割ける時間が減ってきてしまう。
とはいえ、人間成長するもので、ちょっとずつ色んなことを最適化していって、時間が捻出できるようになったり、入れるところと抜くところの緩急が付けられるようになったり、採用活動の精度も上がり、、と徐々にイイ感じになってきました。
半年くらい経って、このままメデタシメデタシかな、、という時に、そうは問屋が卸さないというか、ココは全く自分の年初の見積もりの甘さというか、自分が入社した時とは状況が変わっていて『育成』とか『メンタリング』とか、十分に備えることが出来ていなかったことが急に目の前に現れて。
良かれと思って提案したことが裏目に出てしまったり、メンバーとの1 on 1の後に1人で一喜一憂したり。とは言え、AmazonのLeadership Principlesに照らし合わせて考えて、お客様のために、どんだけ高い質で、結果残せるか。そして、Startupチームらしく、お客様に親しみをもって接してもらえるように、とか。
結果、素晴らしいメンツが集まって、短期間で急速にキャッチアップしてもらえて、新卒という形で入ってきたOutstandingな技術力を持ったメンバーがOJTさせて欲しいって来てくれたりして。他にも本当に嬉しいことにStartup SAチーム入りたい!って社内でお声がけいただくこともあったり。
この一年本当に色んなことがあったし、色んな本読んだり、リーダーシップに関する大学院のクラスをとってみたり、自分なりに努力してきたつもりだけど、それより何より周りの人たちに支えられて、ここまでやってこれたな、と。
ここのところ、普段一緒に動いている他の部署の人たちとも1 on 1させていただいていて、その人たちのこの1年間の成長スゲェな、、なんて思ったりしつつ、自分のチームのメンバーたちと、この人たちとがイイ感じにコラボしていく形になったとしたら、もう自分居なくても、、的な、なんというか物悲しさのようなもの感じつつも、マネージャーとしては目指すべきところというか。
来週、Infinity Ventures Summitさんと長年一緒にやらせていただいているCTOの皆様を対象としたIVS CTO Night and Dayを開催したら今年は一段落。来年ちゃんとうまいことこなせれば、3月で大学院を卒業するので(2月にバンコクに1週間短期交換留学しにいきます)、更なるチャレンジというかBreakout of the comfort zone的なところを目指して色々仕込んでいきたいと思う今日この頃です。
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尚、本ブログは私の個人的なものであり、所属企業・部門見解を代表するものではありません。