僕は文系出身のエンジニアです。
大学生の頃は、HTMLをちょっとだけ書いたことがあるくらいで、
コンピューターサイエンスとかっていう分野では完全にズブのド素人。
いつまで経っても、負い目があるっていうか。この年になっても、自信ないです。
就職活動の頃は、かなり氷河期で。
なんとか大手ってことになっているSIerに就職しました。
配属前に部署見学的な研修で、見学しにいった部署のSEの人たちは、
ExcelとかWordばっかりで、いわゆるプログラミングしてそうな人が誰もいなくて。
質問していたら、”あー、そういうのは協力会社さんにお願いしてる”
的な答えが返ってきて。なんとなく違和感があったのを今でも覚えてる。
運良く、アプリケーションを内製してる部署に配属されて。
Java。毎晩終電近くまで。土日も出社したりして。
本当に、今思うと、申し訳ない、きったない実装しちゃったけど。
だんだん、サブリーダーとか、上流とかっていうのになってって。
プログラミングできなくなってった。
3~4年目くらいのときに転機があって。
小さいプロジェクトにアサインされた。ハードもセットになったASPサービス的な。
開発環境作るのも大変で、(メールサーバー立てたりとかも苦労した)
コンソールの作業とか、viとかも。(それまではIDEでプログラム書いてただけだった)
家のいらないパソコンをWebサーバにしてダイナミックDNSでインターネットに公開したり。
やっぱり開発おもしれ!って思えた。
そっから先は、デスマーチプロジェクトの火消しを転々と。
それはそれで、技術力の向上っていう点は本当に得るものは多かったけれど。
SIerにいると、提案時点から関わったりすると、
そんなに大規模じゃなくても、平気で1~2年は過ぎてしまう。
例外時のエラーメッセージは、”てにをは”レベルで、あーだこーだ言うくせに、
システムの本質的な部分は、決められず、先延ばしになって、
最後は気合でなんとかする(協力会社さんになんとかさせる)的な。
それでいて、利益率はXX以上で、どうのこうのとか。
国内でもちゃんとできないのにオフショアとか。
何のためにエンジニアになったのか。目的を見失ってしまったというか。
そうこうしてたら、ちょうどいいタイミングで、声をかけてもらって。
悩んだ挙句、その時やってたプロジェクトに迷惑かけちゃいけないからって思って、
入社時期をかなり待ってもらって、事業会社に転職したのが、一年前。
事業会社に来て、みんな若いし、スピード感あるし、アグレッシブ。
何やるにも少人数。ほとんどのプロジェクトは数ヶ月単位で。
XXサービスは、俺がやったよ、って言えるのはほんとにいい。
でも、バリバリコーディングできるか?っていうと、そうでもない。
とにかく、早いスピードで進めて行く上で、様々な社内調整をこなさなきゃいけない。
社内調整って言ったって、転職してきた人たちの寄せ集めで、
それぞれが数字を背負った利害関係がありつつ、
みんな忙しい中だから、SIerにいた頃のお客さんとのミーティングなんかより、
緊張感があるミーティングとかあったりします。
SIerでデスマーチの火消しや、技術基盤チーム、なんてのにいたときは、
技術の事だけやってればよかったけど、そういうわけにはいかない。
ただ、自社サービスってことで、本番環境のサーバにログインするのも、自分の裁量。
いろんなことが本番の実行環境上で出力された値ベースだったりするから、話が早い。
半年間くらい、運用業務に携わっていたけど、今まで見えない部分もみえてきた。
SIerにいた頃、インフラに関しては、インフラ部があって。
いい感じによろしく~って感じで任せておけば進めてくれた。
でも今の会社では、そこにも介入していかなきゃいけない。
システム全体を俯瞰的に見ようとした場合、やっぱインフラは超重要。
インフラもアプリケーションも両方コミットしていけるような、
そんなポジションで仕事していけたら理想だなと思うようになって。
前回の上長との面談の際に、インフラ系部署への異動希望を出した。
11月で29歳になります。
希望が通るかわからないけれど、20代最後の1年を、
未経験の分野で、前のめりにやっていけたら、いいなって思います。
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