こちらの記事はAlgoliaブログにCiprian Borodescuが書いた I co-founded the AI company that joined Algolia — here is the story の翻訳です。
2020年の10月21日、MorphLの共同創業者であるAlexandraと私が投資家からのタームシートにサインをする準備をしていた時、HubSpotの私たちのプロダクトの登録状況を見ていたら、AlgoliaのCTOとVP of Engineeringが同じ日に私たちのプロダクトにサインアップしていることに気が付きました。これはどういうことだろう?と思うと同時に、いくつかの疑問が湧いてきたので、私は直接アプローチしてみることにしました。私は彼らにWelcomeメールを送り、デモのオファーをしました。そして、最初の会話でJulienとSylvainはMorphLとAlgoliaの両社が力を合わせていくことに興味があることを率直に話してくれました。私たちは時間を無駄にすることなく、プロダクトのこと、valueのこと、そしてmarket fitを探る話し合いをしました。
あとはご存知の通りです — 私たちはこれが語り継がれるようなものになることを願っています。MorphLは2021年1月にAlgoliaにjoinしました — 。ここでは、私たちがどのように、そしてなぜここに来たのかといったストーリー、そして、今後のプランについてご紹介します。
2人の学生が営むWeb開発企業からAward-Winning Startupへ
MorphLは、私と共同創業者のAlexandra Anghelが一緒に立ち上げた3つ目の会社です。私たちは起業家精神を共有していて、学生時代にWeb開発企業を立ち上げました。15人規模の会社に成長させることに成功しましたが、それと同時に私たちは自分たちのプロダクトを作ることに憧れを抱いていました。2010年、私たちの最初のスタートアップはコペンハーゲンにあるテックアクセラレーターに採択され、full-blown(満開の)な成功とまではいきませんでしたが、2017年にMorphLを立ち上げるに至るまでに様々な教訓をもたらしてくれました。2018年9月にはヨーロッパデータインキュベーターから無償の資金援助を受けてMorphL SaaSの開発を開始し、メディア出版からeコマースへとピボットし、2019年のTechstarsモントリオールAIアクセラレーターに採択されました。
そして2020年、世界的なパンデミックの影響もあり、アーリーフェーズの資金調達が鈍化していく一方で、私たちは秋にMorphLに出資する投資家を募りはじめました。そしてAlgoliaと話をしていく中で、私たちは岐路に立たされていることを実感しました。
TGVに飛び乗る
2020年10月。元々想定していた投資家からの出資を受けるという道のりについては容易なように思えていました — 私たちが懸命に取り組んできた道です。その一方で、成功を収めている大規模なスタートアップがあり、AIに対するアプローチが不思議なほど私たちのものとよくマッチしていました。そして、以下が最終的に規模を大きくした要因になります:
- Algoliaのビジョン、戦略的な優先順位付け、co-founderとしての技術者 – その全てが私たちのチームに深く共鳴しました
- 私たちはAlgoliaのリーダーシップがとても気に入っています: オープン、スタイル、パーソナリティ、そしてバリュー。小規模で結びつきの強いチームである私たちは、投資家との会話よりも遥かに有意義なディスカッションをすることができました
色んな意味で、私たちが上り坂の舗装されていない道を自転車で走っていたら、高速に走る列車(※)が隣を通り抜けようとした時に、一時的にスピードを落として私たちをピックアップするオファーをしてくれたような気分でした。このようなことを考えながら、心と直感が私たちに語りかけているにも関わらず、どうしてどのオファーを断ることができるでしょうか?
※訳注: この章のタイトルにもあるTGVはフランスにおける新幹線のような高速列車で、co-founderのJulienが立ち上げたフランス発のスタートアップであるAlgoliaを表しています
AI with purpose(目的) and vision
eコマースやメディアにおいては、ユーザーの行動こそが王様です。Googleが世界のナレッジグラフを構築しているように、ソーシャルネットワークが世界のソーシャルグラフを形成しているように、私たちは世界のユーザーグラフ – そして、それは世界のprivacy-first modeへの移行にフィットしたもの – を作成したいと思っています。
私たちのプランは、AIをトランスペアレントにし、アクセス可能で使いやすいものにすることで、開発者だけでなくマーケターやプロダクトマネージャーにとっても、ユーザーの行動を予測するAI-poweredなアプリケーションやウェブサイトを作れるようにする、というものです。私たちはこれを、intent-based, privacy-first search and discovery体験と呼んでいます。
例を挙げて説明をすると、今日eコマースのウェブサイトにおいては、ユーザーが購入しようと思っていなかったとしても、そして、単純にブラウズしてブランドをチェックしていただけだとしても、そのサイトを訪れる全てのユーザーに対して広告のリターゲティングを行うでしょう。これはデジタルスパムに他なりません — ユーザーにとって迷惑であり、無駄なものと言え、最悪の場合は企業ブランドに害を及ぼしかねない。これが今日の状況といえるでしょう。私たちが提供する機能の1つとして、shopping-stage予測モデルをベースにしたものがありますが、これは企業がコミュニケーションを取るべき相手を強力にターゲットする能力を持っています — 。全てのユーザーへのスパムをやめるには、購買を検討しているユーザーに”だけ”働きかけを行うようにすべきです。
今日のマーケティングにおけるユーザーセグメンテーションは、例えば、デモグラフィックやサイコグラフィックなどに基づいて行われるようなものですが、そこには2つの問題が伴います。1つ目は、マニュアルな作業でシフトさせても混乱をきたすようなデータが存在することです。Google Analyticsひとつとっても、ユーザーの行動を表現するパラメータが500もあり、ユーザーを本当に理解することはほとんど不可能で、そこには信じられないほどの時間がかかります。2つ目は、ウェブサイトやアプリ内のユーザー行動から、洗練されたシグナルをピックアップできるほど、技術が成熟しているとは言えない状況であると思います。このどちらのケースにおいても、AIは、デジタルプロパティの担当者がユーザーの最初の訪問から洗練されたユーザーの行動を理解できるといった大きなアドバンテージをもたらします。
最初のExcitement(興奮)の後に何が起こるのか?
私たちはプロダクトのインテグレーションを開始していますが、プロダクト開発のフィロソフィーから会社のカルチャーに至るまで、全てにおいてアプローチの共通点があることに改めて気が付きました。これからの数ヶ月そして数年の間の私のゴールは、シームレスな統合を目指すといったことだけでなく、インパクトをもたらすことです。Algoliaは単にツールやテクノロジーといったことだけでなく、信頼、謙虚さ、そして情熱 — 更に会社の全てのbitおよびpieceに至るまでより良くしていきたいという目に見える形での願望、があるからこそ、世界中の同僚たちと簡単に繋がり合うことが可能なのです。これは私のチームにとってエキサイティングなplaygroundであり、私たちが一緒にどんなことを成し遂げていけるのか楽しみで仕方ありません。
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