CMO(Chief Marketing Officer)のAshley Stirrupと、CSO(Chief Strategy Officer)のGaetan Gachetがホストとなり、先日開催させていただきました、AlgoliaのWebinar – “DIGITAL STRATEGIES FOR THE COVID-19 WORLD” を日本語でまとめさせていただきました。
Agenda
1. 検索のトレンド
2. 検索における投資のフレームワーク
3. 検索ROIのベストプラクティス
4. Q&A
Algoliaについて
- Company Growth
- グローバルで従業員は350人以上
- 17個のリージョンに渡って70以上のデータセンター
- Customer Growth
- 世界中に9000社以上のお客様
- 120カ国以上で利用されていて70以上の言語で検索が行われている
- Enterprise Scale
- 年間1兆回の検索ランレート
- デイリーでインターネット全体の1/6が検索している
- Real Results
- 平均して30%のコンバージョンの上昇
- 検索に関わるコストは1/5程度に
Trusted by global organizations
グローバルで様々な業種業態のお客様にご利用いただいています。
世界は大きく変わり、ユーザーの行動も変わっている
コーヒーショップでのこのような状況は無くなってきていて、
家でこのように過ごす時間が増えている
このような状況にどのように対応すべきか?
Search Trends
こちらのブログにも以前翻訳記事を掲載しましたが、改めて振り返っていきましょう。
COVID-19な状況になってから、教育関連が非常に伸びていて、続いて食料品関連、Eコマース、金融、ヘルスケアと続いていきます。
教育関連サービスの検索ボリュームは10倍以上伸びている。
AlgoliaのDocumentation Searchからみる、技術者による検索の増加。
オンラインの食料品は6倍以上の伸び。
美容関連のスパイクは急に訪れたが、伸びは収まってきている。例えば、CMOのAshleyはお子さんに髪の毛を切ってもらったそうです。笑
大きく検索ボリュームが減ってしまった業界も
例えば旅行業界は非常に大きなドロップ
スポーツ業界は一瞬上がったものの、そこからは継続的にダウンしているトレンド。
ただし、フィットネス器具に関してはスポーツ業界の中でも伸びている。そして、美容関連と同様に、一度購買してしまって環境が整うとトレンドは減少していく。
不動産関連も大きな減少トレンド。人々はオープンハウスのようなところに行かなくなってしまった。
Framework for investing in search
会社として上記のようなトレンドをどう捉えるか。Andreesen HorowitzのSaaS Business Weather Hard Times by Focusing on Efficient Growthという興味深い記事から。
彼らは過去の不景気の動向を見てきた。様々なSaaS企業のレベニューは2009年から2010年にかけて減少したけれども、2011年に伸びはじめた。一方でグロースの効率性に関しては、その期間に大幅に向上している。新たな借入をせず、Cash is Kingな状態で支出に細心の注意を払っていた。
では、なぜ検索に投資するのか?
- 検索からのコンバージョンの向上
- 👉 顧客獲得に投資した分のリターン
- 閲覧者を検索へ
- 👉 Webサイトを見ているだけの人と、検索をする人とではコンバージョン率が2.6倍違う
- リピート購入の増加
- 👉 オンラインでの購買においては、より知られているブランドがより購入される傾向にあり、現在の状況では更にその傾向が強い
Digital Commerce 360の調査では、デスクトップでのコンバージョンにおいては、より高機能な検索機能に投資をしている企業が高いコンバージョン率を実現している。
ケーススタディ。ブラウズしている人と検索した人のコンバージョン。
検索に投資する前と、検索に投資した後の比較。検索からのコンバージョン率が向上したことで$10Mのビジネスが$13Mに成長している。もちろん様々な状況によって変わってくることがあるものの、ROIの考え方として非常に参考になる。
この後は7つのエリアでGreat SearchについてGaetanから。
- Speed
- Fast & relevantである必要がある中で、20ミリ秒以内で一文字入力するごとに検索結果を返す
- Relevance
- 結果なしを避けることが重要
- クリックされているポジションを計測しながら高めていく。GoogleでのSEOと同じように上に正しいものがくるように
- Personalization
- それぞれにテイラーされた結果を返すように
- Look and feel
- ブラウズから検索へ、検索からブラウズへ、シームレスな体験
- Mobile experience
- モバイルにおいてはUIのオプティマイズは非常に重要
- Analytics, A/B testing and KPIs
- KPIをトラックするためには高度な分析機能が必要
- Empowered business users
- エンジニアでなくてもPDCAサイクルを回してKPIを追えるようにする必要がある
では、どのように計測をしていけば良いのか?といったところは是非Algoliaの人間までお声がけください 🙂
Best practices for search ROI
ベストプラクティスのセッションでは5つのアジェンダ
Improve relevance
まずはデータに関して。良いデータ無くして良いRelevanceは無い。
もちろんただ良いデータがあればイイだけではない。
- Textual Relevance
- タイポ許容性(特にモバイル)、類義語とプレフィックスでのas you typeな検索体験、日本語での形態素解析など様々な点を考慮する必要がある
- Business Relevance
- クリック率、コンバージョン率、高いマージンのプロダクト、Popularityなど
Perfect your UX/UI
UIデザインで考慮に入れるべきことがら。単純に検索ボックスがあるだけはなく、様々な考慮が必要。
検索やフィルタリングのデモ。
Take a mobile-first approach
モバイルのデザインにおいても、最近では多くの有名なプレーヤー達、例えばAmazonは常に検索バーを上部に表示させるようにしているし、他でも検索アイコンは常に表示するようにしていたりする。一番右の画像は上記のデモのモバイル版。
Use data to benchmark and iterate
データやRelevanceそしてUIが整ったら、計測をしましょう。
Empower business users
例えば特定のアイテムを固定して一番上に持っていったらより購買が発生するような場合はそれを固定して表示させる。
モバイルの場合に有料コンテツを上に固定したり、結果をNLPの観点でフィルタリングしたり。(例えばcheapと入力されたら20ドル未満にフィルタリングして検索)
Conclusion
業界によって様々なトレンドはあるものの、”デジタル”が今後増々重要になっていくことに変わりはない。そして、時代はグロースから効率化へと変わっていく。
Next Steps
是非Algoliaの資料もチェックしてください。
Q&A
Q1. (AshleyからGaetanへ)ビジネスメトリクスでベネフィット受けた事例は?
A1. シンガポールのDecathlonというスポーツグッズを販売しているお客様。パーソナライゼーションを含むインテグレーションを行った。その結果、15%コンバージョン率が上がった。また、AlgoliaのRulesを活用してゼロ件ヒットを半分近くにまでしたことによってWebサイトだけでなくモバイルも含めて全体で0.6%コンバージョン率を上げる結果に繋がった。
Q2. マーチャンダイジング機能にアクセスするには?
A2. ビジネスプランもしくはエンタープライズプランにご加入いただく必要があります。Algoliaの人間にお声がけいただければ、デモ等させていただきます。
Q3. 既に開発者がElasticsearchを活用している場合にAlgoliaにスイッチする理由は?
A3. いくつかの要素が考えられるが、まず挙げられるのが開発者のプロダクティビティ。検索技術は基本的に難しい。更にグローバルにやろうとした場合にスカイロケットな複雑さになり巨大な投資が必要になる。保守運用的な面も踏まえてAlgoliaのような3rdパーティーのAPIを利用すればローンチまでの時間が大幅に短縮可能で、開発者はよりビジネスを伸ばす分野に注力することが出来る。
Q4. EコマースにおいてAlgoliaと接続する方法は?
様々なシナリオがあるが、データをAlgoliaに投入するにはAPIを使えるし、AlgoliaのWidgetを使って簡単にUIを構築することが出来る。Algoliaにはクローラーのオプションもあるので自動的にデータを収集することが出来るし、Widgetを使わなくてもAlgoliaはシンプルなAPIなので、結果をご自身で表示させることももちろん可能。フロントエンドも一気に全部を変えなくても少しずつオーバーレイさせながらステップ・バイ・ステップなアプローチを取ることも出来る。
Q5. 今後の展望について
A5. なかなか全体を予想するのは難しいが、業界ごとに特色があるはず。すぐにパンデミックの前のような状態に戻るところもあれば、かなり長い時間をかけて回復していくところもある。デジタルが重要なことには代わりはないが、大事なことはそれぞれの業界ごとの傾向を掴むこと。2Qの終わり頃に検索トレンドを再度発表することを考えている。
Q6. どのようにAlgoliaをはじめたら良い?
A6. Algoliaのドキュメントをご覧いただいたり、Freeトライアルもあるし、Youtubeのビデオや事例をご覧いただくのがオススメです。
Q7. ベンチマークやKPIを立てる際の参考になるものは?
A7. ビジネス等によって変わってくるところもあるが、AlgoliaのAnalytics機能を一通り見て頂くのは参考になると思う。またDigital Commerce 360のレポートも参考になると考えている。
ご覧いただきましてありがとうございました!
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